オイオイオイ書くわアイツ

ほうクソブログですか……たいしたものですね

デジモンバイタルブレス買っちゃった。生活ちょっと変わっちゃった。

はじめに

デジモンの育成玩具系久しぶりの新作(ver. 20 th やらなんやらのリメイク・リバイバル作品でない)であるバイタルブレスが 3 / 13 に発売されましたね。 世間の話題が馬ガールとかシン・イーヴァンとかモン・ハンに掻っ攫われてるせいか、先日の会社の飲み会で「アゾソンしかデジモンの話をしてないからデジモンの新作とかいうのはアゾソンの妄想かと疑い始めていた」と言われてめちゃめちゃウケちゃった。 流石にウケ過ぎて悲しくなったんでデジ・モンの記事を書きます。 「延々と デジモン自体の話 をしたあとに本題のバイタルブレスの話をする」というアホの構成になってるんで、最後まで読むのだり〜な人に向けて感想まとめておくと

  • 良し🙆‍♀️ : 活動量計使ってデジモン育てようぜっていう大本のコンセプトと実際の育成体験が良い
  • 期待 👩‍🎓 : DiM カードやらアプリ連携やらを使った機能・コンテンツ追加
  • 悪し🙅‍♀️ : アプリ連携の方法とかバトルの仕様とかバイタルブレス本体の育成機能とか活動量計としての機能とかの諸々細かい部分がガバガバでアホ
  • 殺意 💀: DiM カードでふざけたガチャ・限定版商法やってんじゃねえぞバカ
  • 参考図書: こち亀 105 巻「超育てゲー『モンチッチ』の巻」

って感じになるっす。

デジモン・育成玩具・バイタルブレス ってなんやねん

この章全部デジタルおじいちゃんの昔話コーナーなんで飛ばしても良いです。デジモンっていうキャラクターコンテンツがあって、その初出は育成玩具であり、バイタルブレスは育成玩具としての新作ですよ楽しみですね」というだけの話をしている。

デジモンってなに?

てか皆さんデジモンって知ってますか? デジモンっていうのは玩具メーカーバンダイくんが持ってるキャラクターコンテンツです。 このコンテンツは 2000 年前後に結構流行し、アニメやら家庭用ゲーム機のソフトやらトレーディングカードゲームやらのマルチメディア展開も行われてました。 アニメ デジモンアドベンチャーがめちゃクソ良かったんで、その主題歌である Butter-Fly は当時のガキの心に深く刻まれ現代でも有名なインターネット童謡になっていますね。 そこらへんの「キャラクターコンテンツであるデジモンが流行っていた良き時代」の話をすると一晩経ってしまうんでやめときます。 とりあえず「ポケモンピカチュウ」で「デジモンだけど WOW WOW WOWOW WOW 明日の予定もわからない つってるときの角の生えてる恐竜」です。 これで一旦キャラクターコンテンツとしてのデジモンについてなんとなく気持ち掴んでくださいお願いします。

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育成玩具ってなに?

デジモンってコンテンツの初出が 育成玩具 なんすよね。 時は 1997 年、当時バカほど流行していた「たまごっち」っていう玩具にバトル・モンスター要素を付け加えて「デジタルモンスター」っていう玩具が生まれたんですね。 「コンピューターウイルスが進化した電子生命体であるデジモンを育てて戦わせよう!」みたいなコンセプトの玩具でした。 ほんでこのデジタルモンスターという玩具が結構オスガキの間で流行して先述の WOW WOW になりました。 WOW WOW が終わったあとも実は育成玩具は続いており、なんやかやでバイタルブレスになった。

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余談だが、こち亀 105 巻に両津が「バトル要素を持つたまごっちである “モンチッチ” を売り出す」というやや危ない回がある。危なさはさておき、そんな風にポケモンと並んで「両津の商売ギャグ」になるくらいたまごっちは流行っていた。

まずガチで 育成玩具 とかいうのはなんなんだよ

育成玩具マジで想像もつかない人のために、育成玩具の始祖であるたまごっちの話を通じて詳しめに説明します。 たまごっちは液晶画面に表示されてる謎の生物の面倒を見る玩具です。 具体的には餌をやったり💩を流したり機嫌を取ったりする。 で、この謎の生物は玩具の内蔵時計によって現実時間を考慮して成長( 進化 という。姿が変わる。変態 が近い)していく。 最終的には寿命を迎えて死ぬ。 全体として「自分と同じ時間を過ごしているやつの面倒を見ている」感が演出されるんで、まるで実際に何らかの生き物の世話をしてるような気分になれる。 こんな仮想ペット育成体験を提供する玩具が「育成玩具」ってやつですね。

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たまごっちの説明の図。世話の得手不得手に応じてかわいい姿に変態したりキモい姿に変態したりする。いずれ死ぬ。あまりに死なせたくない場合は本体の時計を止めるという神の摂理に抗うような方法を取る必要があった。

お前それたまごっちの話じゃねえか 育成玩具 としてのデジモンはなんなんだよ

たまごっちに 見た目がどうとかだけじゃなくて強い弱いの話をしようぜ というマッチョイズムをぶちこんでデジモンが生まれた。 先述のとおりたまごっちは世話の出来不出来によって姿を変えるんでプレイヤーたちは「俺のほうが良い姿に進化したぜ」「俺のもかわいいぜ」といって交流を取っていたんですが、そこに 「そんなん良いからどっちが強いか決めようぜ!」 という蛮族の思想を持ち込んだ。 結果デジモンお互いに育てた生物同士を戦わせる機能を持ち、この戦闘行為自体が生物のさらなる進化に関与する という血なまぐさい育成玩具として誕生した。

当時のオスガキにこの蛮族の思想は大流行しちゃった。オスガキはだいたいそんなもん。 僕がガキの頃は、近所の公園に行って別のガキに「おいバトルしろよ」と言うとデジモンバトルが始まるくらいには流行っていた記憶があります。

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小学生だか幼稚園児だかのときの私。バトルがしたかった。

はえ〜、その玩具って現代まで続いてたんすか?

アニメの WOW WOW のシリーズが終わるに連れてデジモンの流行も収束していったんですが、「 育成玩具 としてのデジモン」はバトル・育成について以下のような変化を続けながらほそぼそと生き残っていました:

  • バトル面の変化
    • バトルする前に本体を振ってデジモンの力を引き出すみたいな仕組みが生まれた
    • 本体にサイコロの目を模したランプが搭載され、バトル前にダイスを振って出た目に応じてデジモンの力を引き出すみたいな仕組みが生まれた
  • 育成面の変化
    • 友達と通信してデジモンを合体進化させる ジョグレス進化 が生まれた
    • 食ったメシによってデジモンの進化先が変わる 特殊エサ が生まれた

僕が一番好きだったのはペンデュラム X というシリーズで、好きすぎたんで唐突に説明ポンチ絵を置いておきます。 そんなこんなで変化を続けてきた育成玩具がとうとう「デジモン育てるのにプレイヤーの心拍数使います」などの意味不明なことを言い始めたのがバイタルブレスなんすね。

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ペンデュラム X。デジモンアニメがひとしきり終わってブームも過ぎた頃に発売されてた気がする。薄型でかっこいい。「おもちゃ屋の店員とバトルして限定アイテムゲットだ!」みたいなイベントに親に連れてってもらったら(そもそも会場が少ないんで親に車を出してもらったのだが)僕しかそのイベントに来ておらず、店員さんが「あ、あのイベントのやつね」みたいな感じでイベント用デバイスを探してきてくれてたときの寂しさが未だに記憶にある。

バイタルブレスの話(ここからようやく本題)

デジモンの育成について「心拍・加速度などのプレイヤーの身体に関わる要素によってデジモンの状態が変化する」というアイディアを引っさげて登場したのがバイタルブレスです。 バイタルブレスはいわゆる活動量計のような形状で腕に装着可能となっておる。 活動量計の中にデジモンがいるような感じの 玩具(ここ重要なので太文字) で、プレイヤー自身の散歩や軽いストレッチなどの健康活動がデジモンの良い状態に繋がるんで結構楽しい。

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とりあえず突然ガチの新作おもちゃ出るってだけで大分びびってたし嬉しかったぞの絵。この後でめちゃくちゃ文句を言うが、基本的には喜んでるし楽しんでる。

楽しいところ

雑に言うと「スクワットするとデジモンが強くなって気持ち良い」

プレイヤー自身の散歩や軽いストレッチなどの健康活動がデジモンの良い状態に繋がるんで結構楽しい。 もっというと仕事の合間にスクワットをするとデジモンが強くなり、俺の生活の素晴らしさがデジモンの強さとしてフィードバックされて気持ち良いんで楽しいという話です。

ここらへんの気持ち E フィードバックをするために本作ではデジモンの状態を バイタル / トロフィー という数値にまとめて取り扱っている。 腹を空かしたりウンチを撒き散らしたりはしない。 バイタルはプレイヤーの身体状態やデジモンのバトル勝敗によって上下し、トロフィーは「ミッション」っていうのを達成すると増える。 ミッションは主に「20 秒間軽くスクワットしろ」みたいなやつなんで、めちゃめちゃ雑に言うと「トロフィーを稼ぐために仕事の合間にスクワットする」ってのが今作の育成体験であり、仕事の合間にスクワットをするとデジモンが強くなる。 これは当然気持ち良い。

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今作のシステムの雑な説明。ドット絵が表情豊かな上にカラーでかわいい。

真面目に言うと「デジモンのために生活を変えちゃうのが楽しい」

もう少し真面目に楽しさを分析すると、今作だと デジモン育成のために生活を変えちゃう タイミングが多く存在している。 このせいで デジモンがちゃんと仮想ペットしてる 感があって楽しいかも。

このゲームは強いデジモンの育成を大目標にしている。 ここで、強いデジモンを育成するには「時間を使ってめちゃめちゃデジモンバトルをさせる」か「コツコツ健康な生活を送る」の少なくともどちらかをやる必要がある。 僕の場合は「コツコツ健康な生活を送るほうが 特別ゲームをやる時間 を設けずに済んで楽かな」と思うんで、結果ちょいちょい仕事中にスクワットをするなどしている。 この時僕はデジモンのために生活を変えちゃっている。 真面目に運動する場合に限らず「今週は運動面倒くさいんでサボってハズレデジモンに進化させちゃおうかな」と思う場合にも、今までは意識してなかった 今後数日間の運動予定 みたいなものを考えさせられており、その点でデジモンのために生活を変えちゃっている。 ここらへんの 生活を変えちゃっている 体験が「デジモンが仮想ペットとして生活に関わってる感」を与えてくれて楽しいような気がする。

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デジモンのために生活のことを考えているのが楽しい。後述するが、「カスデジモン」にされた個体はそのカスさで以て主人に反逆をしてくる。それもまたヨシ。

初育成個体も生活を変えちゃったかもしれん

僕が初めてバイタルブレスで育てたデジモンはハズレデジモンである「ナマケモン」に進化しちゃった。 なんでかというとバイタルブレスをつけ忘れた結果デジモンの状態がめちゃめちゃ悪くなっちゃったため……。 で、こいつはバトルがめちゃくちゃ弱い。

バトルがめちゃめちゃ弱いと「時間を使ってめちゃめちゃデジモンバトルをさせる」手法は使えなくなる。 なんでこいつを上手く進化させるには「こまめに運動をしてデジモンの状態を良くしつつ、勝てそうな敵を選んで戦ってみる」という甲斐甲斐しい世話を求められる。 結果ハズレデジモンを進化させるためにしばらくはちょっとした運動の頻度が増えるし、別個体を育成する際にも「ちょいサボりたいけどこんくらいだったらカスデジモンにするよりは今頑張るほうがマシかな」など考えるようになる。 結局 デジモンのために生活を変えちゃった

これ〜〜〜〜〜楽しいっすねえ!! ナマケモンからちゃんと最終形態まで進化させられた時めちゃくちゃテンション上がっちゃった。 全体としてまず育成に楽しみを覚えたんで、俺はバイタルブレス中々良い玩具だと思いました!!(ここ大事)

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カスデジモンは「こいつはもう駄目だぜ」と言わんばかりのカスさを見せてきて、「今回はこのまま怠惰な方向に行こう!もうこんなカスになったら軌道修正大変だよ!!」と主張してくるが、それもまたヨシ。

期待できるところ

育成

デジモンのために生活変えちゃった。たのしいね♡」つっても「あー今回は良い生活を送ったな〜」と思う度に毎回同じデジモンに進化してたらつまんないじゃないっすか。 これは単純に飽きの話。 「生活を変えて育成をして色々なデジモンに進化させよう!」って遊びをやるときには「色々なデジモン」って部分がデカいほうがプレイヤーを飽きさせにくいと思う。 で、ここについてバイタルブレスでは DiM カードっていうコンテンツ追加機能を搭載して対応しようとしている。

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DiM カード。結構かっこいい。集めたくなるが、良い感じの保存方法を思いついてない。

DiM カードってのはざっくり言うとゲームソフトみたいな感じで、こいつを本体にぶっ挿すと育成対象のデジモンが変わる。 進化条件も変わる。 「カントー地方ポケモンは大体見たので次はジョウト地方ポケモンにしようかな」みたいな感じで登場モンスターを変えられる。 これは偉い!偉くないですか? 長く楽しめそ〜〜という点で期待大。

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この記事の挿絵は文章を書いたあとに「文章長すぎてゼッテー誰も最後まで読まねえだろ」と思って見た目を華やかにするために書いてるんですが、言いたいことがちょいちょいこち亀 105 巻と被っていてウケてしまった。デジモン買う気にならなかったらこち亀 105 巻買ってください。

バトル

今作のバトルは初代と同じ「なんか勝手に戦い始めて勝ったり負けたりする」システムなんでつまんないです。 一応バイタル値がデジモンの耐久力に関係していたりデジモンの機嫌によって攻撃が強くなったりはするけど、結局バトルに際してプレイヤーができることは「敵デジモンが自分のデジモンより強いか見極める」 でしかないんでつまらん。

とりあえずスマホアプリの方で何か対応しようとしてくれてるような気がする。 レイドバトルやらアリーナバトルやらと名付けてスマホアプリ上でバトル機能を提供するらしい。 おもろいバトルさせてくれや。頼むぜ。

悪し

とりあえず前提として僕はめちゃめちゃバイタルブレス楽しいと思う。 思うが、しかしクソなところは当然ある。

活動量計をやれ

まず一番でかいのは、 こいつは活動量計みたいな機能を持つ玩具であって活動量計としては使えない というところ。 どういうことかというと、この玩具は心拍数やらの身体に関する情報を測定した後 デジモンの状態に換算して保持している。 一応本体に心拍数表示機能があるんだけど「1 日の心拍数を時刻データとともに保存する機能」がない。 スマホアプリで確認できるのは「その日のデジモンのバイタル値の増減」であって「人間のバイタルデータ」ではない。 なので「自身の健康状態の記録・管理・観察」にはこの玩具は全く適していない。 結果として僕は右腕にデジモンをつけて左腕に FitBit をつける異常者になっている。

あとこれは大変アホな話なんですが、バイタルブレスは普通の活動量計と比べて取れやすいし邪魔くさいし壊れやすいんで、僕はボルダリングやる時バイタルブレスつけてません。

NFC 使うな

この玩具、スマホと連携してデジモン図鑑を埋めたり追加でミッションに取り組んでトロフィーを稼いだりできるんですが、スマホと連携する際に NFC を用いて通信しようとしている。 NFC については今の所何も良さを体験できてない。 これは NFC だけのせいではないかもしれないが、アプリとの連携体験がめちゃくちゃ悪いっつか手順が難しい。 俺は初めてスマホと連携するときに手順難しすぎて 25 分くらいかかりました。

殺意

ところで、僕は先程 DiM カードのことを褒めましたが、バンダイくんのここ数日の DiM カードの売り方はゴミでアホでカスで max baka だと思いました。 具体的には 19800 円のメダロットファングッズについてくる特典 DiM カード 1 回 800 円のガチャを回してゲットする全部で 4 種類ある「デジモンテイマーズ 20 周年記念 DiM カード」 が baka。 金むしるならもう少し丁寧に控え目にやれ。 しかも後者については 20 周年記念グッズとしての質も低い。

ちなみに一般販売されてる DiM カードについては収録デジモン多いし良いと思った。 今月発売される VOLCANIC BEAT / BLIZZARD FANG も新登場デジモンを収録しつつ火山エリアデジモン / 氷河エリアデジモンっていうテーマを持たせててかっけーですね。 www.bandai.co.jp

おわりに

ダラダラと書きなぐってしまったが、まあバイタルブレスのレビュー自体は はじめに に書いたとおりです。 一応再掲:

  • 良し🙆‍♀️ : 活動量計使ってデジモン育てようぜっていう大本のコンセプトと実際の育成体験が良い
  • 期待 👩‍🎓 : DiM カードやらアプリ連携やらを使った機能・コンテンツ追加
  • 悪し🙅‍♀️ : アプリ連携の方法とかバトルの仕様とかバイタルブレス本体の育成機能とか活動量計としての機能とかの諸々細かい部分がガバガバでアホ
  • 殺意 💀: DiM カードでふざけたガチャ・限定版商法やってんじゃねえぞバカ

育成玩具のデジモンに今作から初めて興味を持った人にも(その人が活動量計を欲しがっているんでなければ)割と勧められるくらいには育成玩具としての体験は良いかなと思います。 活動量計欲しい人は活動量計買ったほうが良い。

で、DiM カードぶっ挿して色々なデジモン育てるのは気持ち良いんで DiM カードの制作・一般販売が続く限り応援していきたい。

完。